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VIXEN GPガイドパック/赤道儀
ビクセン GPガイドパック
GPガイドパック+赤緯体
もともとはGPガイドパック(写真左)という、カメラレンズでの撮影に特化したセットを購入しましたが、いつかこれを列記とした赤道儀にカスタマイズしたかった。
そして今年3月、赤緯体とウェイト、ウェイトシャフトを購入し、晴れて赤道儀に生まれ変わった。
低価格ですが非常に汎用性のある赤道儀です。追尾精度には多少の不安がありますが、7kgまでの積載が可能なので結構幅広い撮影が可能。
極軸望遠鏡も装備しているが、VIXENの極軸合わせの方法にはあいまいな部分が多く、一抹の不安は残ります。しかしこれでも200mmレンズで5分程度、425mmで2分程度ならノータッチで大丈夫。カスタマイズを重ね、様々な撮影が可能になりました。その後三脚もAL-130に変更しましたが、AL-130は締め付け方法が良くありませんので、撮影には不向きと言えます。撮影に使うならHAL-110を選択するほうが賢明でしょう。
現在はHAL-110よりも背の高いHAL-150に変更し、剛性が大幅に改善されていますので追尾精度はAL-130を使用していた時よりも遥かに向上しています。
将来は赤経部をGPDに変更も可能。10数年前の天文ガイド誌のテストリポートでのピリオディックモーションは、GPで±26秒〜±12秒と個体差もあり、とても高精度とは言えない結果でした。しかしGPDは±5.2秒と充分に信頼できる結果でしたので期待は大きく持てそうです。

高度調整ネジ強化で剛性をアップ
高度調整ネジ部を前からも締め付け出来るように金属板を自作。GPDのように前後からしっかり締め付ければGPでも追尾精度は上がるはず。
で、効果のほどは・・良く判りません。(笑)
というのが、GP/GPDなどの赤道儀は極軸合わせの際に横方向への微動のために付けられているネジと、下方からのネジの2点で三脚に固定されているのですが、後方からの締め付け機構がありませんので、鏡筒の前後バランスをしっかり取っておかないと赤道儀の後ろが三脚から浮き上がるようなズレが生じることがあり得るのです。
赤道儀もプレートも三脚も、全てのネジをしっかり締めることが高精度な追尾への近道です。面倒でも必ず全てのネジの締め具合を確認するように心がけましょう。


 
VIXEN GPD赤道儀
新同品その後、運よく非常に程度の良いGPD赤道儀ユニットが手に入り、現在の撮影システムはGPD赤道儀を中心に、VIXENスカイセンサー2000PC Ver.2.05とQcamPro4000&ASTRO SNAPやGuideDogなどのオートガイドソフトによるオートガイドを実現しています。
撮影システム写真のシステムはGPD赤道儀 + DD-1 2軸モーター、HAL-150三脚、BORG77ED + Reducer0.85DG、RFT80Sガイド鏡 + 天頂ミラー + Qcam、誠報社のジュラプレート、ガイドマウント、そしてKissDN
aとタイマーリモートコントローラ改。
いろいろ繋いでコード類は非常に乱雑ですが・・。^^;
GP赤道儀と同じようなサイズなのに、重量は非常に重くなっています。内部構造がかなり頑丈に出来ているようです。
GPD
GPD赤道儀にとりあえず手持ちの機材を全て載せてみた。さすがGPD、GPに比べかなり余裕ある動き。
撮影中のガイド星はほとんど動かなくて、BORG77ED + Reducer0.85DGの焦点距離425mmの組み合わせなら5分程度ノータッチガイドできそうです。
GP赤道儀は明視野照明も標準装備されているので、極軸合わせ時にとても便利です。前後の締め付けによる角度の固定もGPに比べ非常にしっかりしていて安心感があります。
・・が、三脚との接合部は相変わらずGP赤道儀と同じネジ止め1点のみ。積載重量が増えてくるとこの部分の補強が必要になりそうな気がします。また、水平を取るための水準器も相変わらずチープ・・どないかならんのか?^^;



GPD赤道儀のオーバーホール/分解・清掃・グリスアップ 
以前から気になっていたのですが、うちのGPD赤道儀はどうも回転が重いのです。
積んだ機材のバランスを取ろうとフリーにしても回らないことがあるくらい。
syoshi-さんに聞くとやっぱりちょっと重すぎるらしいです。もしかするとグリスが固まってしまっているのかな?
・・というわけで、syoshi-さんにお願いして、GPD赤道儀のオーバーホール/分解・清掃していただきました。

できるだけ詳しく掲載してみましたが、技術的に自信のない方は真似しないでメーカーや業者にお願いしてください。また、これを見て自分でやってみようという方は自己責任で。

⇒ GPD赤道儀のオーバーホール/分解・清掃・グリスアップ

三脚のクイックレリーズ化 
赤道儀の三脚は設置したあと必ずキャップネジを締めないといけませんが、六角レンチを使って締めるのはちょっと面倒で時間もかかります。
タカハシの赤道儀をお使いの方は、純正のオプションや標準装備としてクイッククランプというものがあり、レバーを倒しワンタッチで締め付けられる機構がありますが、MTBなどのタイヤの着脱に使われているクイックレリーズを流用して、ビクセンのGP・GPD用の三脚でも同じようにワンタッチで締め付け出来るようにしてみようと思います。

⇒ 三脚のクイックレリーズ化

VIXEN赤道儀の問題点
やはり大きな問題は何より極軸の合わせ方でしょう。
GP・GP-Dで極軸を正確に合わせるには、赤経体についている目盛を見ながら回転させる必要があります。鏡筒を同架させたままで実質的に回転させられる範囲は180度程度。時期によっては鏡筒を取り外した状態でないと極軸を合わせられないということになり、鏡筒を載せたときに架台がどれくらい沈み込むかを予想して、北極星をあらかじめ適正位置より少し上に合わせないといけなくなるのが現状です。
これではいくら剛性を上げても、追尾精度向上の効果には限度があります。観望ならこれで充分かもしれませんが、天体写真撮影を目的に購入するユーザーの意見も取り入れて、SX極軸望遠鏡のように回転させないで済むように早急な改良に取り組んでほしいものです。
しかしながら季節ごとに赤緯体を90度あるいは180度回転させて取り付けることでこの不具合は回避できそうです。でもやはりたった2本のネジで止まっているということに不安を感じずにはいられないのですが・・。

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