まずはこの画像をクリックしてみてください。
Canon EOS Kiss Digital N改(UIBAR) EF70-200mm F2.8 L
USM
F4 10min.×1 ISO800 StellaImage5で現像・レベル補正・トーンカーブ /
生石高原
ピントはかなりシャープ、細かい星まで綺麗に分離していると思います。
この画像を撮影したレンズはEF70-200mm F2.8 L USM。
画質には定評のある白いLレンズ、開放では少々周辺減光が目立ちますが、1段絞れば周辺までシャープな像を結んでくれます。
高価なレンズですが、やはりフラット処理は必要ですので、普段はフラットフレームを撮影して画像処理で周辺減光を低減させます。
逆光に弱いとの噂もありますが、実際に夕焼けの撮影ではフレアが目立ちました。
ハロが心配でしたのでL41フィルターを装着しています。
KenkoのL41フィルターは青ハロ低減の効果があることは良く知られています。また、この種のフィルターの中でも効果が高い方だとか。
ピント合わせにはクロスフィルターを使います。
僕が主鏡として使用しているBORG77EDにも77mmフィルターが付けられるネジきりがなされていますので、この方法を用いることが出来ます。
鏡筒の前玉に付けられたクロスフィルターによって作られた輝星の光条を頼りに、少しづつピントリングを回しては短時間露光した画像を次々とPCに取り込み、画面で確認してピント位置を探す・・そういう作業を繰り返します。
撮った画像をPCに転送して、Fly Eye
Loupeで光条を見比べながらピント位置を探していきます。
ISO1600で20sec.程度露光し、少しピントリングを回してまた露光・・を繰り返します。
そして光条が最もシャープになったところがジャスピン位置です。拡大されているのはさそり座のアンタレス。
こと座のヴェガでピント合わせ。クロスフィルタでピント合わせすると、光条がとても長くてピント位置が掴みやすい。
こと座のヴェガでピクセル等倍に拡大したところ。これくらい光条が細くなればOKでしょうか。
さらにピントリングを回していくと、また光条が少しづつ太くなっていきますので、ジャスピン位置を過ぎてしまったことが判ります。
そのジャスピン位置までピントリングを戻す必要がありますので、ピントリングに目盛を付けておく必要がありますが、この目盛はかなりの精密さを要求されます。通常のレンズ・望遠鏡の場合、1/10mm程度まで調整できるよう、バーニア目盛を付けておくと良いでしょう。
さて、通常のAFレンズでは∞を少し超えてピントリングが止まるように設計されているものですが・・
このLレンズの困るところは、∞を過ぎると中筒は止まりますが、ピントリングはいくらでも回ってしまうのです。これだと目盛を付けておいても回すたびに位置がずれてしまって指標にならないのです。
撮り比べながらジャスピン位置を越えてしまうと、またその位置に戻すのは至難の業です。
何とかならないものだろうか・・。